違う言葉だけれど同じ意味? 同義語・類語・同音異義語を解説

2024.05.302024.05.30

違う言葉だけれど同じ意味? 同義語・類語・同音異義語を解説

日本語には、同じ意味を指す言葉が複数存在します。

「この場面ではどっちを使うべきなのだろう」と迷うことも多いのではないでしょうか。

この記事では、「同義語」「類語」「同音異義語」とは何か、言葉の選び方や文章作成のコツについて解説します。

同義語とは

語形(語のかたち、単語など1つの連なった言葉を含む)は異なっていても、意味が同じ、もしくは、ほぼ同じである言葉を「同義語」といいます。

例えば、次のようなものがあります。

・「美しい」「きれい」

・「速い」「迅速」

・「本」「書籍」「書物」

・「大きい」「巨大」、面積などを表すときに「広大」

・「小さい」「小ぶりな」、面積などを表すときに「狭い」

普段私たちはこういった言葉を何気なく使い分けていたり、あるいは自分に合った言葉を好んで使ったりしています。

ビジネスや公的な文章作成の場面で、ふと「あれ? どれが適切なんだろう?」と迷うことがあるかもしれません。

実は、言語学的に考えると、全く同じ意味という言葉はないはずです。文字には成り立ちがあり、言葉には語源があります。別の形の言葉として存在しているということは、本来の意味も異なっているはずなのです。

例えば、「本」と「書籍」について考えてみましょう。これらは同じ意味で用いられていますが、本来次のような意味があります。

・本:読み物として形が整っている書物のこと。

・書籍:書店が仕入れて販売できる機能を備えた書物のこと。

現在では書店での販売機能に関係なく「本」を「書籍」と呼ぶことも多く、本来の使い分けはほぼされていません。出版業界では「本」よりも「書籍」と呼ぶ文化が強いといった特徴があります。

同義語とは、現時点でどのように用いられるかによって生じるものといえます。

類語とは

同義語の説明から「類語」を想像した方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「類語」は「類義語」とも呼ばれ、意味の似通った言葉、あるいはある領域やテーマでの使われ方が同じような言葉を指します。必ずしも同じ意味の言葉であるとは限りません。

同義語との違いが少しわかりづらいですが、同義語は同じかほぼ同じ、類語は近いと考えるとよいでしょう。

例えば、次のようなものがあります。

・「言う」「話す」「語る」

・「家」「住宅」「住み処」

・「寒い」「冷たい」

・「例」「ケース」「具体例」「場合」

「◯◯の類語・同義語」とまとめられることや、類語を同義語に含めて説明されることもあります。

同じ意味の言葉が複数あるときの適切な言葉の選び方

同義語と類語について説明してきましたが、「同じような意味の言葉、近い意味の言葉があったときどのように選べばいいの?」と疑問を持たれる方も多いでしょう。

普段何気なく使っている言葉ですが、スピーチや文章作成など気合いを入れて臨む場面だと迷ってしまうものです。

次のポイントを意識してみてください。

・用いられる雰囲気や文脈:フォーマルかカジュアルか、話の流れに合う言葉はどれか確認してみてください。「ビジネス用語」という言葉が浸透しているように、仕事などフォーマルな場面ではこの言葉をつかうべしといったマナーも存在します。

・語感や長さ:同じ音が繰り返されていたり、一つ一つの言葉が長かったりすると、文章的には正しいけれど読みづらい、聞きづらいというケースがあります。統一することで理解しやすくなるということもあるので、自身の言葉を客観的に見て・聞いて判断するのがよいでしょう。

・与えたい印象:どのような印象を与えたいかも意識すると良いでしょう。例えば「きれい」「美しい」は同義語ですが、「あなたはきれい」と「あなたは美しい」だと印象が変わってきますよね。「御社のオフィスはきれいですね」だと清潔で整った印象、「御社のオフィスは美しいですね」だとデザインの美しさや際立ってきれいな様子をイメージします。シーンに応じて使いわけるのがよいでしょう。

・自分にしっくりくる言葉を使う:マナーやポイントは押さえつつ、自分を表現できる言葉を使いましょう。チームや企業など組織を代表する文章の作成であれば、その文化に合った言葉選びをするとよいです。

「そもそも、この言葉にはどういった類語・同義語があるのだろう」と気になる方も多いでしょう。

近年は、上手な言い換えや類語・同義語の使い分けにも注目が集まっており、そういったニーズに応える書籍や辞書が登場しています。

言葉が増えれば表現の幅が広がります。気になる方はチェックしてみるとよいでしょう。

同音異義語とは

発音が同じで意味が異なる語を「同音異義語」といいます。

特に日本語には多くの同音異義語があり、使用される場面や漢字の表記で使いわけられることが多いです。

文章作成時に変換ミスとなって表れることも多いです。

例えば、次のようなものがあります。

・「以外」「意外」

・「進行」「信仰」「振興」

・「機会」「機械」

・「意義」「異議」

・「上げる」「挙げる」

同じ意味を指す言葉の表記が異なっている状態を指す「表記ゆれ」というものもあります。

次の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

表記ゆれとは? 修正すべき理由とチェック方法を解説

文章作成時のテクニック

その他の文章作成時のテクニックも簡単にまとめます。ぜひ、参考にしてみてください。

・文章全体の構造に注意:読み進めやすい導入文になっているか、伝えたいことが入っているか、不要な箇所はないか見極めましょう。

・わかりやすい表現、伝わりやすいと思う表現を探る:例えば、専門用語ばかりが続くと読み手が理解しづらくなったり、同じ言い回しばかりだと飽きられてしまうことがあります。

・誤字脱字、表記ゆれなどがないか確認する:どれだけ内容が充実していても、誤字脱字や表記ゆれが多く出ていると「文章の質が低い」と思われてしまいます。誤字脱字は必ず1つはあると思って、書いたら必ず見直すことをおすすめします。

・読み上げて確認、印刷して確認する:タイピングしているときには気が付かなったミスや読みづらさに気がつくことができます。「ここはこの言い回しに変えた方がわかりやすい」といった発見もあります。

一口に文章と言っても、使いたいシーンや伝えたい相手、まとめたい内容、与えたい印象は様々です。多角的によい文章を探ってみてください。

まとめ

いかがでしたか? この記事では、「同義語」「類語」「同音異義語」とは何か、言葉の選び方や文章作成のコツを解説しました。

言葉選びのセンスや文章作成のスキルは、一気に身につけるのは難しいもの。

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