文章を作成するときに「である調」にすべきか「ですます調」にすべきか迷ったことはありませんか?
文章を読むという作業は少なからず読み手の負担となります。この負担をいかに軽減するかが書き手にとっては重要になります。
良い文章にする上で、「である調」「ですます調」の選択は重要です。
この記事では、「である調」「ですます調」とは何か、使用されるシーンと具体例、それぞれの書き分けと、文章作成時の注意点について解説します。
である調とは
「である調」は、文章の終わりが「だ」「である」になる書き方のことです。
「Aは~である」といったように断定する表現になるため、正確性の高い文章になります。やや硬い印象を与えるため、普段の会話ではあまり使われません。
です・ます調とは
「ですます調」とは、文章の終わりが「です」「ます」になる書き方のことです。
「である調」と比べると丁寧で柔らかい印象になります。一方で、強く訴えかけるような働きはしづらいです。
である調とですます調が使用されるケースと具体例
「である調」と「ですます調」がそれぞれどのようなシーンでどのように使用されるか、具体例を紹介します。
【である調】
・レポートや論文:「本レポートは、日本語の文体の変化についてまとめたものである」
・新聞や雑誌記事:「B社の新製品は来年に発表予定だ」
・小説など文学作品:「AはBである」
【ですます調】
・メールやSNS、手紙のやりとり:「後日お送りします」
・ビジネスやプライベートでの会話:「明後日までに納品します」「今日、こっちは雨です」
・顧客への配信メールや説明書類:「~をご紹介します」
「である調」は、内容をわかりやすく正確にまとめたい文章に適しているといえます。「ですます調」は広く使える文体で、ビジネスでは親しみやすさや丁寧さを出したいときに用いられる傾向にあります。
である調とですます調の書き分け方
まず一番に気をつけたいことは、「である調」と「ですます調」を混在させないことです。基本的に、「である調」を使うのであれば最後まで「である調」を用い、「ですます調」を使うのであれば最後まで「ですます調」を用います。
例外として、書籍などで本筋を「である調」で書き、おまけのコラムなどを「ですます調」で書くというように使い分けるケースがあります。また、文章の中に会話文が入る場合、次のように混在することもあります。「Aが『明日検品する予定です』と言うと、Bは納得したようだ」
特に意図なく「である調」と「ですます調」を混在させてしまうと、文章全体にまとまりがない印象になります。「文章の質が低い」と思われる原因にもなります。
どちらに統一するかは、先の例で述べたように、正確性を強調したいのかどうか、どのような印象にしたいかで決めるとよいでしょう。
どちらでもよさそうな文章の場合は、文章の自由度にも注目してみてください。例えば、「ですます調」には語尾に変化をつけづらいという側面があり、「~です」「~ます」が続くと単調な印象を受けます。比較的長い文章で緩急もつけたい場合は「である調」を使ってみるのがよいかもしれません。「である調」の文章では、「◯◯だ」という言い切り以外にも、「~のようだ」「~かもしれない」「~してみた」など様々な表現を織り交ぜることができます。ただ、「である調」は硬い文章になりやすいので、そこまで強い印象にしたくない場合は書き方を工夫する必要があります。
その他の文章作成上の注意点
その他の文章作成上の注意点も簡単にまとめます。ぜひ、参考にしてみてください。
・文章全体の構造に注意する:長い文章であれば特に重要です。入りやすい導入文になっているか、説明したい内容が押さえられているか、不要な内容がないか、結論は明確であるか、といったことを見極めるとよいです。わかりやすい段落分け、改行・改ページも意識するとよいです。
・わかりやすい表現、伝わりやすいと思う表現を探る:例えば商品の良さを文章で説明する際、専門用語ばかりだと読み手が理解しづらくなります。逆に、淡々とわかりやすく説明するだけでは響かないこともあります。表現に正解はありませんが、自身が納得いくものを見つけるとよいでしょう。
・誤字脱字、表記ゆれなどがないか確認する:どれだけ内容が充実していても、誤字脱字や表記ゆれが多くあると「文章の質が低い」と思われ、良い効果は得られません。書いた後でもう一度見直す習慣はとても大事です。誤字脱字は必ず1つはあると思ってチェックするとよいです。
・読み上げて確認、印刷して確認する:タイピングしているときには気が付かなったミスや読みづらさに気がつくことがあります。「ここはこの言い回しに変えた方がわかりやすい」といった発見もあります。
文章と一口に言っても、使いたいシーンや伝えたい相手、まとめたい内容は様々です。書き手の立場や個性によっても、ベストな文章は異なってきます。多角的によい文章を探ってみてください。
文字起こしで文章作成を効率化
最後に、近年需要が高まっているとされる「文字起こし」について触れます。
「文字起こし」とは、音声をテキストデータに書き起こす作業のことです。「テープ起こし」や「書き起こし」と呼ばれることもあります。
会議や打ち合わせの議事録、取引先へのヒアリングや、研修・セミナーなど、様々なシーンで「文字起こし」が活用されています。
これまでは、例えば会議の議事録を作成するとなったとき、会議に出席して耳で会話を確認してメモしていき、後ほど要点をまとめるといった流れが多かったと思います。
最近はオンライン・リモート会議の普及で会議の録画・録音も当たり前になってきました。音声をもとに文字起こしして、それをもとに議事録を作成するという方法が増えてきたように思います。
文字起こしをすると、発言の内容を全てテキスト化できるため、記憶に頼らず正確な言葉で過不足なく文章作成が可能になります。
「文字起こしは時間と労力が余計にかかる」と考える方もいるでしょう。実際、人力で文字起こしする場合は1時間の音源で約3〜4時間、場合によっては10時間以上かかることもあるといわれますが、文字起こしのツール・アプリ・ソフトウェアを活用する、文字起こしの作業を専門業者に外注することで、効率化と文章の質の向上を図ることができます。
まとめ
いかがでしたか? この記事では、「である調」「ですます調」とは何か、使用されるシーンと具体例、それぞれの書き分けと、文章作成時の注意点を解説しました。
「である調」「ですます調」は、文書の性質や伝える相手によって使い分けることがおすすめです。その他の注意点で挙げた文章作成のポイントも参考に、伝わる文章を目指してみてください。
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当日・翌日に仕上げる迅速な対応も可能なため、早急な文字起こしが必要な場合でも頼りになります。
伝わる文章が書けるとできることが増え、書くことが楽しくなるはずです。ぜひ、ご自身の文章の質向上を目指してみてください。