顧客やユーザーへのインタビュー、採用活動に活かすための従業員インタビュー、研究用のインタビュー、新製品の開発秘話のインタビュー、新聞・雑誌、Webコンテンツのためのインタビューなどなど、インタビューは様々な目的で実施されています。
インタビューの中で、質問者・聞き手を担うインタビュアーを経験した方・今後経験する予定のある方は多いと思います。
この記事では、インタビューの進め方とうまくいくコツを解説します。
インタビューの進め方
当日までの流れ
「インタビューを決意したら、すぐに実施!」というわけにはいきません。インタビュー実施前に、念入りな準備をしておく必要があります。
次のようなことを1つずつ整理していきましょう。
①インタビューの目的を明確にする:インタビューを通して何を知りたいのか、その情報を誰に伝えたいのかを明確にする。これはインタビュイー(インタビュー対象)の選定にも関わります。
②インタビュー対象を調査する:①で明確にしたインタビューの目的に合うインタビュー対象を選定します。アポイントメントを取って終わりではなく、対象者・組織の現在と過去を念入りに調べておきます。専門的な話題が想定される場合は、用語や業界知識を確認しておくとよいでしょう。
③質問の内容、全体の構成を考える:①②で整理した情報をもとに、質問したいことをリストアップし、インタビュー全体のバランスとあわせて検討していきます。
④インタビューに必要なもの・人を手配する:ボイスレコーダーなどの録音機器、インタビュー内容をまとめたメモ、筆記用具など、漏れがないように準備しておきます。インタビュー内容をまとめたメモは、インタビュイーの分も用意しておくと当日スムーズな進行になります。また、必要に応じてカメラやカメラマンの手配も行います。
インタビュー当日の進め方
①挨拶・自己紹介などでアイスブレイク:まずは、挨拶や自己紹介から入り、インタビュアーとインタビュイーの間に話しやすい空気をつくりましょう。初対面の場合はもちろん、よく知った間柄であっても、インタビュー前は空気が固くなるもの。ちょっとした雑談で緊張をほぐすことができます。
②インタビューの趣旨を説明:インタビューの許可を取る段階で相手に伝わっていることであっても、あらためて確認する時間を取りましょう。インタビュイーが「この話をしよう」と考えてきた内容を再確認しやすくなります。
③録音や撮影の許可:録音や撮影は必ず関係者に確認をとった上で行ってください。外部ライターや文字起こし業者にデータ共有する予定があれば、事前に了承を得るなど配慮が必要です。
④インタビューの実施:あらかじめ用意しておいた質問内容にそって、インタビューを行っていきます。必ずしも想定していた流れになるとは限りません。話が脇道にそれてしまったり、特定の話題に集中してしまうといった場合は一度仕切り直すなど、コントロールが必要になります。
⑤インタビューのお礼と今後の流れの説明:関係者にインタビューのお礼をしっかりと伝え、インタビュー内容を今後どのようなスケジュールでどのように編集していくのか説明します。
インタビューが終わった後にやるべきこと
①インタビュー音源の文字起こし:インタビューを記事化するにせよ、動画コンテンツにするにせよ、文字起こしをしてテキスト情報にしておく必要があります。インタビューの文字起こしのメリットは後ほど説明します。
②記事の原稿作成などコンテンツ化:文字起こし文章をもとに原稿などを作成していきます。インタビュー時のメモを見返しながら、特に重要なポイントや言葉を確認します。
③校正:原稿など、インタビューをまとめた文章が完成したら校正をかけます。執筆中には気付かなったおかしな点を洗い出し修正する作業です。誤字脱字や事実と異なる文章はトラブルにもつながりかねませんので、しっかり時間をかけることをおすすめします。
④関係者と最終確認:インタビュイーをはじめとした関係者に内容の最終確認をお願いします。修正すべき点はないか、オフレコの情報が含まれていないかなどを確認し、必要に応じて修正・作り直しを行い、お互いに納得できる形に仕上げます。
インタビューを成功させるためのコツ
準備段階の注意点
・インタビューの目的や質問内容は事前にまとめておくが固めすぎない:実際のインタビューは良くも悪くも想定通りにいかない可能性があります。その時々の状況に合わせて対応するようにしましょう。
・質問内容などを事前にインタビュイーと共有しておく:インタビュアー・インタビュイーそれぞれが、インタビュー前に話や考えを整理することができます。当日の流れも想像できて安心して臨めます。また、事情があって答えられない質問などを確認できます。
・機材の準備とあわせてシミュレーションを行う:当日の会場などが再現できるのであれば、できるだけ当日通りの環境でリハーサルを行うことをおすすめします。機材トラブルで当日もたつくということは避けたいです。カメラが入る場合は位置取りなども確認しておきましょう。
インタビュー当日に差がつくコツ
・誰だってインタビューは緊張するもの、アイスブレイクは大切に:「当日の進め方」でも述べたように、インタビュアー・インタビュイーの緊張をほぐした上で本題に入りましょう。いきなり本題に入ってしまって終始固い空気のまま終わってしまったというケースも多いです。
・うなずきや相槌といったリアクションを:インタビュー中、適度なリアクションを取ることで、インタビュイーの気持ちが盛り上がり、話が引き出されやすくなります。反対に、リアクションがないと「自分の話に興味がないのだろうか」「期待に応えられてないのだろうか」と不安になってしまいます。インタビューはコミュニケーションであるという感覚を大事にしましょう。
・メモは取りすぎない:相手の話を逃したくないという思いから、ついついメモを取ることばかりに集中してしまうことがあります。これではインタビュアーとインタビュイーのコミュニケーションは深まりません。情報の記録は録音・録画のデータに委ね、メモは話す上で必要な整理や、使えそうだと思ったフレーズの記録などに留めましょう。
インタビューを文字起こしするメリット
インタビューを文字起こしすることで、録音・録画データを振り返る際、観て・聴いてわかるだけでなく、読んで全体をつかめるようになります。
反対に、文字起こしなしの状態のままだと次のようなことが生じます。
・原稿作成などを行う際に、インタビュー内容と齟齬が生じる
・重要な内容が抜けてしまう可能性がある
・話者が選んだ言葉、話し方や雰囲気が反映されなくなる可能性がある
・内容確認に手間がかかる
・他者と共有した際、確認してもらうのに時間がかかる
「あの時あの人は何と言っていたかな」と疑問に思う度に、動画や音声データを再生するのは大変ですよね。文字起こししておくことで、後から情報を見返しやすくなります。
また、インタビューのコンテンツ化は複数人で作業することが多いです。例えば、原稿執筆者の他に工程管理や仕上がりを確認する人がいることが一般的です。複数人が連携して取り組む場合に、文字起こしのテキストがあると客観的に内容が確認でき、やりとりがしやすくなります。
インタビューの文字起こしを外注した方が良い場合とは
文字起こしは労力が要る作業です。特に、複数人が話すインタビューの文字起こしは難易度が高く、時間がかかるとされています。
文字起こしを効率化して作業時間を減らしたい、負担ゼロにしたいという場合は、専門業者への外注がおすすめです。
外注することで次のようなメリットが期待できます。
・効率化を図ることができる
・人件費が削減できる
・高品質になる
・誰が見てもわかりやすい仕上がりで、原稿執筆など後の作業もスムーズに行える
文字起こしを専門に行っている業者であれば、シチュエーション別の経験も豊富です。インタビューの文字起こしにも高品質な仕上がりが期待できます。
ただ、これらはプロフェッショナルな方に依頼した場合のメリットです。外注先によっては、次のようなデメリットが発生してしまうこともあります。
・情報漏洩
・品質が保たれない
・契約不履行
作業を外注する場合、第3者とデータを共有する必要があります。情報漏洩が起きないとは言い切れません。インタビューの内容が守られるよう、作業を進めてくれる外注先か見極めが必要です。
また、外注先は、会社として文字起こしを請け負っている専門業者の方、クラウドソーシングなどを利用している個人の方、両方がいらっしゃいます。
どちらが良い悪いということはありません。専門業者にしても個人にしても、信頼に値する手か、スキルは十分か、しっかりと見極める必要があります。
「外注先の選定が大変」というお声も耳にしますので、その場合はまず、実績豊富な専門業者に依頼してみることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか? 本記事では、この記事ではインタビューの進め方とうまくいくコツを解説してきました。
インタビューは、当日の運びはもちろん、事前準備や後工程も重要になってきます。インタビューの文字起こしの作業は、一連の流れの中でも負担が小さいものとはいえません。自力で仕上げるのが難しい、時間が捻出できないという場合は、専門業者への依頼がおすすめです。
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当日・翌日に仕上げる迅速な対応も可能なため、早急な文字起こしが必要な場合でも頼りになります。
インタビューの文字起こしにかかる負担も軽減されるはずです。ご利用してみてはいかがでしょうか?